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デジタルマーケティングの全体像

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サマリー

  1. デジタルマーケティングとは、売れる仕組みづくりにデジタル技術を活用することで、顧客情報を取得・利活用し、マーケティング施策としてのオンライン・オフライン施策の全体最適を図ることです。
  2. デジタルマーケティングに取り組む理由は、顧客がデジタル化していること、そしてデジタル技術により豊富な顧客データを取得、分析できることです。
  3. デジタルマーケティングの体系は、マーケティング施策により顧客と双方向コミュニケーションを図るとともに顧客データを取得し、その顧客データを分析して有益な顧客情報とします。更に顧客情報をマーケティング施策の立案改善に活かし、顧客との更なる関係性強化と顧客満足度向上、ひいては売上利益の増大に繋げます。

デジタルマーケティングとは

 デジタルマーケティングというと、どのようなイメージを持たれるでしょうか。HPやSNSの活用、データの活用、Web広告を出すこと・・・様々なイメージがあると思いますが、そのどれもがデジタルマーケティングの領域です。

 しかしデジタルマーケティングの本質は、あくまで「マーケティング」であることは強く意識することが大切です。ともすると「SNSの活用方法」や「データ分析のやり方」の議論で会議が持ちきりになることもありますが、これらは全て手段であり、マーケティングの目的と目標が不在だと、活用施策が的を得ているのかどうかも分からなくなります。

 マーケティングとは簡単に申し上げれば「売れる仕組みを作ること」です。デジタルマーケティングとは、売れる仕組みづくりにデジタル技術を活用することで、顧客情報を取得・利活用し、マーケティング施策としてのオンライン・オフライン施策の全体最適を図ることです。

※マーケティングについては下記の記事をご参照ください。

マーケティングとは

マーケティング戦略立案手順

デジタルマーケティングに取り組むべき理由

 デジタルマーケティングは、業界や人的リソースの有無にかかわらず、あらゆる企業で取り組むべき領域の1つです。様々な理由がありますが、全ては次の1点に集約されます。

「顧客がデジタル化しているから」

顧客のデジタル化

 私たちの生活パターンを振り返れば、今はほとんどの人がスマホを用いて情報検索し、意思決定を行っています。HPやSNSやWeb広告の閲覧はもとより、SNSへの書き込み、ECサイトでのショッピング、地図や交通情報の利用、動画視聴、ニュースサイトの閲覧、メールの送受信、アプリの活用など、プライベートでもビジネスでもデジタルとの関りなく生活することはほとんど考えにくくなっています。

顧客情報の活用度の差による格差拡大

 また、顧客のデジタル化の背景を受けて、企業側としては顧客情報を今まで以上に容易に取得することが可能となりました。デジタル媒体は顧客の購買履歴、アクセス履歴、年齢や性別、位置情報、求めている情報やニーズなどを容易に取得することができます。

 マーケティング活動に必要な顧客情報を大量かつ容易に取得できるようになったことで、それを更なるマーケティング施策のブラッシュアップに繋げることが可能となっています。これは、デジタル化の波を上手く捉える企業とそうでない企業の間で、今まで以上に顧客獲得や顧客満足度の面で格差が広がっていくことを意味します。

 顧客のデジタル化と、それによってもたらされる顧客情報活用の広がりが、デジタルマーケティングに取り組むべき理由です。

デジタルマーケティングの体系図

マーケティングとIT

 上図はデジタルマーケティング全体の体系図です。

 【顧客】が企業の運営するオンライン施策、オフライン施策に触れることで、企業はデジタル化された顧客データを入手できます。その顧客データを分析して【顧客情報】を導き出します。その顧客情報をもとにオンライン・オフライン総合的なマーケティング施策を立案したり改善することで、顧客により有益な情報を届け、関係性を構築し、顧客獲得や顧客満足度の向上、ひいては売上と利益の拡大を図ります。

顧客情報

 オンライン施策は、特に顧客情報の取得面でも威力を発揮します。購買履歴、アクセス履歴、年齢・性別・地域、ニーズやウォンツ、趣味嗜好など、顧客の定性・定量データを取得できます。それらのデータを分析して「顧客情報」とします。そしてターゲット顧客の設定や競合他社とのポジショニングの違いを明確にした商品コンセプトを確立し、マーケティング戦略の策定に活かします。

 デジタルマーケティングにおける顧客情報収集の優れている点は、顧客を1つの群として捉えるだけでなく、顧客1人1人のニーズや購買パターンを捉えることができる点にあります。

 例えばアマゾンのレコメンド機能はその代表的な例で、個人の趣味嗜好や購買履歴に合わせて、興味のありそうな本を自動的に案内できる仕組みです。詳細な顧客データとデジタルツールの組み合わせで、個々人のニーズに合った提案を行うことができるのはデジタルマーケティングの大きな利点です。

マーケティング施策

 大きくオンライン施策とオフライン施策に大別されます。デジタルマーケティングというと「オンライン施策」をどうにかするという発想になりがちですが、顧客にとってオンライン・オフラインという区別は問題ではありません。

 顧客は自分のニーズやウォンツを満たすことが目的で消費行動を起こすのであり、自社がターゲットとする顧客の利便性や満足感を満たすために必要な施策なら、オンライン・オフラインの垣根なく実行していくことが必要です。

 このとき、オンラインとオフラインが統一されたコンセプトに基づいて展開されていないと、顧客は混乱を起こします。それだけでなく、企業のビジネスモデルや収益構造と矛盾が生まれて業績が伸び悩むこともあります。

 一例をあげると、オンラインではデザイン性・機能性に優れた高価格商品としてアピールをしているにも拘らず、実店舗では大幅な値引きが行われているといったことがあります。

 仮にこの商品が本当に優れた商品にも関わらず値引きされているのであれば、買った顧客は喜ぶかもしれないですが、利幅で稼ぐビジネスモデルが崩れることになり利益を圧迫します。またこのような値引き情報が口コミで広がれば、正規の値段で販売することが難しくなります。

 また、本当はそこまでのデザイン性や機能性がないのにもかかわらずオンラインでそのような見せ方をしていた場合、商品に不具合が起きた際にその評判は口コミで広がり、企業やブランドのイメージを毀損することに繋がります。

 オンライン・オフライン施策は、その方法論は違えど目的は同じですので、戦略に照らし合わせて全体最適の視点で設計することが大切です。

顧客(購買行動)

 顧客の購買行動は「商品認知→探索→検討→購入→再購入→他者への推奨」というプロセスを踏みます。購買行動については様々な研究がされており、当ブログでも随時紹介させて頂きます。

 このプロセスは「商品認知」の段階では母数が多く、購入フェーズに進むにしたがって母数は少なくなります。購買行動とその母数を表したモデルをパーチェスファネルといいます。ファネルとは漏斗という意味です。

 顧客は購買行動のあらゆるフェーズで企業と接し、情報を取捨選択しますが、この企業と接するポイントをタッチポイントと言います。

 上図の場合、HP、ブログ、リスティング広告、SNS、実店舗、商談、広告やチラシなどは全て顧客と企業側のタッチポイントです。タッチポイントでいかに顧客の状況に応じた情報提供やコミュニケーションできるかが、顧客の獲得や維持に大きな影響を及ぼします。

 とくにオンライン上での顧客との接触は、検索の容易性や双方向コミュニケーション、リアルタイムな情報提供に優れています。また、このオンラインでの接触履歴は顧客データとして会社に蓄積することができます。

中小企業こそデジタルマーケティングに取り組もう

 デジタルマーケティングは予算や人的資源、効果の見えにくさから、中小企業ではまだまだ進んでいないケースもあります。

 この体系図の中で、デジタルマーケティングならではの専門性が必要になる部分は「オンライン施策」と「顧客の分析」です。これらについては非常に多くのツールやノウハウがあり、書店に行けば山のように関連本が置いてあります。また、デジタル技術は日進月歩であり、常に最新の情報を手に入れて施策として実行するのは、特に資源に限りのある中小企業では容易ではありません。

 しかし、特定市場を対象とする中小企業において、必ずしも最新のデジタル技術を導入しなければならない必然性はありません。企業が対象とする領域の中で競合や新規参入、代替品の影響を見つつ、よりよくマーケティングを行うことが出来ればよいわけです。

 広告分野においては、リスティング広告やSNS広告などは、大企業がマス向けに出稿するテレビ広告に比べればはるかに安い金額で出稿でき、なおかつ特定市場の顧客だけにリーチすることが可能です。また特定市場に特化した自社の番組、例えば動画チャンネルやコンテンツ発信などを行うことも可能です。

 顧客データの分析に関しても、マスを相手にして膨大な顧客データの分析が必要な大企業と違い、中小企業であればエクセル1つで可能なことも沢山あります。また、クラウド型分析ツールなど安価で提供されているものもあり、中小企業におけるデジタルマーケティング環境は整っています。

 当ブログでも、具体的な施策や分析についてご紹介していきたいと思いますので、ご参考頂ければ幸いです。 

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