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    指示・依頼・命令を出す際の要点

    受け手に成果と行動のイメージを持たせる

     部下や組織に指示・依頼・命令を出す目的は、受け手に成果と行動のイメージを持たせるためです。指示・依頼・命令を出したのにそれが遂行されない、あるいは全く期待していない成果だったということが頻発する理由は、指示・依頼・命令の出し方に問題があるからです。

     例えば次のような指示。「役員会議でオンラインサービスを提供することが決まったから、企画書を書いておいて」。

     このような指示が出されると、受け手側には沢山のクエスチョンマークがつきます。“なんでオンラインサービス?”“なぜ自分が?”“皆目見当もつかないが?”“忙しくてそんなヒマない”・・・

     しかし聞き分けのよい社員であれば渋々承知し、何とか企画書を書いてきますが、その企画書をみた上司は“内容が薄い”“聞きたいことはそんなことじゃない”“そんなやり方は想定していない”など、出てきた成果物に対して愕然する-このようなコミュニケーションには枚挙に暇がありません。

     不毛でお互いに疲労感のたまるコミュニケーションに陥るのは、発信する側が「指示・依頼・命令」を出す目的について理解していないことに起因します。指示・依頼・命令は、それを発信した側と受けた側が、成果とそれを実現する行動に対して共通のイメージを持てるものである必要があります。

    指示・依頼・命令で共有するべきこと

     では、受け手に成果と行動のイメージを持たせるために必要な指示・依頼・命令の要点は何でしょうか。それは大きく6つ-目的・意義、方針、成果、期待事項、進捗管理、プロセス-があります。

    目的・意義

     なぜ指示・依頼・命令を出すのか?なぜその成果が必要なのか?など、その目的と意義を伝えます。会社全体の達成したい目的・目標があり、担当者が指示事項に取り組む理由もそれに紐づいているものでありますが、担当者本人の業務範囲内での目的だけでなく、出来るだけ会社全体の目的や目標へのかかわりが意識できるような伝達の仕方が望ましいです。

     “自分がこの仕事で成果を出すことが、上位者や会社全体の目的・目標にかかわっているんだ”という意識を持って頂くことが大切です。

    ・参考記事:仕事の目的を正しく設定する方法

    方針

     方針とは方向性・ルール・原則のことです。社内のどんな組織単位にも方針があるべきです。目的・意義や成果に向けて、どんな考えのもと、どのような行動を取るべきか、活用してよい資源とそうでない資源は何かを明確に指示します。この方針があることで、指示者と受け手に成果や行動のイメージの齟齬がなくなります。

     例えば先程のオンラインサービスの企画書であれば、目的・意義、成果を伝えていることを前提として、予算、重点サービス、オンラインツールで重視する点(スピード、安全性、信頼性など)の基本的方針を示すことで、出てくるアウトプットとそれに達するまでの行動のイメージを共有できます。

    成果

     文字通り、具体的な数値や成果物、あるべき状態、達成期限を示したものです。数値目標でない場合でも、出来るだけ具体的な成果がイメージできるよう伝えます。また、成果目標は高すぎても低すぎても効果が出ないため、相応の努力により到達できる成果目標を与えます。また成果には必ず期限が設けられます。

    期待事項

     なぜ私に依頼するのか?という問いへの答えが期待事項です。デシ教授が提唱したモチベーションに関する「内発的動機付け」によれば、自ら進んで働きたいという意欲を、自然に発生させるモチベーション管理が有効としており、「自主性+有能性+関係性」により動機づけられるとしています。“あなたに期待している”という声掛けや、目的・意義の説明で述べた上位目標や横部門との関係性を示すことで、心の内側から動機づけられるよう働きかけをしましょう。

    進捗管理

     上司と受け手で進捗の状況や今後の行動計画について、いつ、どこで、誰が、誰と、どんな道具(帳票等)を使い、どのように進捗管理を行うかを共有します。PDCAマネジメントにおいて進捗管理は大変重要ですが、仕事を指示・依頼・命令する段階からどのように進捗管理を行うかを明確にすることで、納期や品質を狙い通りに行えたり、本人の進捗に対する意識が向上し、自ら仕事の計画を立てる習慣づけとなります。

    プロセス

     どんな順番で、どんな道具を使い、どの情報を用いて成果を出すか、など成果に対するプロセスを共有します。このプロセスは、受け手の意欲や能力によってどこまで細かに伝えるかが変わります。

     意欲も能力も高い社員であれば、具体的なプロセスの提示は控え、本人の能力を最大限発揮させ、さらに成長してもらうことを狙います。逆に意欲や能力が低い社員に対しては、出来るだけ仕事のプロセスについて細かく指示をし、完遂度の向上と本人のスキルアップを図ります。

     また、成果の重要度や緊急度が大きい場合はプロセスの指示を多めに出し、期限や成果を確実に達成できるように受け手を支援します。しかし、プロセスを細かく指示すると自発性を阻害し、いわゆる指示待ち人間を生み出してしまうこともあります。人的資源を中長期的に活用していく観点に立てば、プロセスの指示は出来るだけ小さくし、制限も極力減らす方が望ましいと言えます。

     管理者は受け手の状況や組織戦略と照らし合わせて、逐次適切な指示・依頼・命令を出すスキルが必要となるでしょう。

    ・参考記事:状況対応型リーダーシップ:SL理論


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