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市場での存在感を際立たせるための差別化「3つの軸」

差別化3つの軸

差別化3つの軸

 差別化3つの軸

 自社を他社と差別化し、市場での存在感を際立たせるには、「顧客にどのようなベネフィットを提供するか」に応じて、次の3つの差別化軸のうちどれかを強化することが重要です。

差別化軸

差別化3つの軸

 それぞれの軸の特徴をご説明します。

手軽軸

 顧客が満足してくれる一定水準の商品やサービスを低コストで迅速に提供し、顧客を掴む戦略です。

 最も分かりやすい例が「安くて早くて(そこそこ)美味しい」牛丼チェーン店やハンバーガーチェーン、コンビニエンスストアなどです。

手軽軸の重要成功要因

 規模の経済を発揮する大量生産、業務プロセスやオペレーションの自動化・標準化・省力化によるコスト削減が重要成功要因となります。

 必然的に、規模の大きい会社ほど取りやすい戦略となります。中小企業においてこの手軽軸を取ることは以上の点からも難しいと言われてきました。

 しかし昨今のテクノロジーの進化や低価格化により、中小企業や小規模事業者であっても、手軽軸における利便性の提供可能性は広がってきています。

 自社ECサイトの構築、アプリによる予約システム、顧客購買データの活用による花のコーディネート(選ぶ心的ストレスや面倒さの軽減。密着軸でもあります)など、顧客の利便性に焦点を当てた手軽軸の要素を高める方法は増えてきています。

手軽軸の失敗要因

 特に低価格型の戦略をとる場合、値下げや特売による売上増加を図るとその期間売上は伸びるものの、定価では誰も買わなくなる可能性があります。

商品軸

 今まで市場になかったような独創的な商品やサービス、あるい最高品質商品を提供することで顧客を掴む戦略です。

 最も有名で代表的な企業は、iPhone、iPod、iPad、AppleWatchなど、常に革新的で先進的な製品を市場に投入して話題となるアップルでしょう。

 また、中小企業や小規模事業者でも、特定の分野やエリアで独創的な商品や最高品質商品を提供して、顧客から愛される会社も多数あります。

 「行列の出来るラーメン屋」「行列の出来るメンチカツ」「わざわざ遠方から顧客が買いに来る豆腐ドーナツ」などは、差別化軸として商品の魅力で勝負している会社と言えます。

商品軸の重要成功要因

 画期的な商品・サービスを開発できるスタッフや技術力があることが重要です。また、産学連携や異業種とのマッチングによる独創的な商品開発も盛んにお行われていますが、それを実現するためには外部機関とのネットワーク構築も重要になります。

 組織体制としては研究開発に重きを置いた少数精鋭型となります。また商品開発から収益化まではある程度時間を要しますので、業績評価の側面が強すぎると上手く機能しない可能性があります。

商品軸の失敗要因

 顧客視点を失ってしまい、自己満足に陥らないように気を付けることが大切です。良い商品や独創的な商品の開発は、つい開発者の想いや自社のリソースベースで考えてしまいがちになりますが、定期的に顧客ニーズとのズレがないかを確認しながら、新商品開発に取り組むことが必要です。

密着軸

 常連顧客に対して、顧客の嗜好に合わせた最高のサービスを提供することで顧客満足度を高め、リピーターを獲得する戦略です。

 例えば、宿泊した顧客の要望を全て記録し、どの自社ホテルに宿泊してもその顧客が望むサービスを受けることができる仕組みを持ったリッツカールトンホテルが有名です。また、LINEや実店舗で肌に関する悩みを相談しながら、最適な商品を提案する、資生堂の美白なんでもコンシェルジュなども有名です。

 中小企業最も差別化しやすい軸がこの密着軸です。「限られた商圏内の優良顧客のみに徹底的な御用聞きを行う電化製品販売店」「地域商店街の要望を吸い上げて徹底的に応える金融機関」「顧客の奏法に合わせて楽器をカスタマイズする楽器店」「いつもの!で通じる居酒屋」などは、密着軸で勝負している会社と言えます。

密着軸の重要成功要因

 顧客との関係を築いて声を吸い上げ、商品やサービスに反映することです。特に顧客と直接接する営業や販売スタッフの優秀さが必要です。

 顧客満足を高めるためには、まず従業員満足を高める必要があります。これをサービスプロフィットチェーンといい、従業員の育成を通じてモチベーションを高め、それがサービス品質向上に繋がり、ひいては顧客満足に繋がるというモデルです。したがって密着軸で勝負するには、現場の従業員の教育とモチベーション向上が最も重要となります。

※サービスプロフィットチェーンはこちらの記事もご参照ください→インターナルマーケティング施策の立案方法

密着軸の失敗要因

 スタッフのスキルのバラツキによって、顧客に対する応対品質にバラツキが出ます。例えばAという優秀なスタッフの対応に満足した顧客が、次回Bというスタッフにあたりサービス品質が劣っていると、不満につながる恐れがあります。

 人材マネジメント上は、実績評価に加え情意評価、能力評価など多面的な評価制度による人材育成に主眼をおくことが大切です。

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