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仕事の目的を正しく設定する方法

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サマリー

※参考記事:目的と目標の違い 

 「目標」はどんな組織でも明確になっていることが多いですが、その仕事の「目的」が明確になっている組織はかなり少ないのではないでしょうか。組織という人の集合体の行き先である「目的」を正しく設定し、理解周知を促進することは組織運営にあたり極めて重要な事です。

目標や行動計画が履行されない理由

 目標を達成しない、行動計画を守らないなどには、大きく分ければ次の2つの理由があります。1つはスキルの問題、そしてもう1つは仕事の目的の理解不足です。

目的の欠如

 スキルの問題については、人材育成や評価、あるいは業務プロセスの見直しなどにより補っていくこととなります。

 一方、仕事の目的の理解不足という問題に対しては、目的の共有ということになりますが、その前にそもそも仕事の目的が明確になっていない、というケースが多いように見受けられます。

 「目的」が軽んじられる組織は結構多いのではないかと推測します。例えば、ある部下から「どうして○○に取り組むのですか?」と質問されたときに、上司が「売るためだ」「そんなこと考えるな」「とにかく言われた通りやりなさい」という回答をするケースです。

 このような回答をするケースが多いのには理由があります。かつて日本は人口増加と高度経済成長により、右肩上がりの経済構造を実現出来ていました。ですからとにかく量を追及したり、やることを増やしていけば経済成長の波に乗って業績も右肩上がりに向上していったのです。

 言ってみれば「目的」など考えずとも、「目標」を追っていればそれなりに結果が出て、組織も個人も一定の満足を得られる構造だったわけです。

 以上のような理由から、目的は軽んじられる傾向があり、今でもそのような組織が多いのが実情です。ところが人口減少、縮小傾向の経済環境、テクノロジーの発達、価値観の多様化という環境変化の中で何が正しいのか、何が信じるべき価値なのかは、当時とは比べものにならないほど多様化しています。それは消費者だけでなく、組織に属する個人についても同様です。

 目的を理解させることは勿論大切ですが、それ以前に目的をきちんと設定して明確にすることが、仕事の遂行において重要なポイントです。

腑に落ちる目的の設定

 では例えばどのように仕事の目的を設定すれば、組織や部下の腑に落ちる目的設定となるのでしょうか。ポイントは大きく2つ、目的は感情面と論理面両方で説明できる内容になっていることです。

目的・目標の設定ポイント

感情面

 説明された部下の気持ちが前向きに動くような、感情面に訴求できる目的であることが重要です。その際特に大きなポイントは、その目的に近づくことが「他者への貢献」「自身の成長」を感じられるようなものであることです。

 例えば上述の「あなたに○○をやってもらうのは、売るためだ」という目的。たしかに企業が売上を上げて利益を出すことは常に最重要課題です。まして資金繰りにひっ迫している状況だったりすると、なりふり構わず目の前のキャッシュが必要となりますので、この考え方そのものは否定されるものではありません。

 しかし問題なのは、その目的を聞いた相手が動くかどうかなのです。聞いた部下が自ら動き、力を100%発揮してもらうことが、その「売る」という課題を達成するための最善の方法であることは言うまでもありません。

 感情面に訴求するポイントのある目的とは、次のようなものです。

 「我が社の存在意義は、世の中の子供たちに、将来グローバル社会で活躍するための知恵や経験を提供し、世界平和を実現する人材育成に貢献することである。

 その理念に少しでも近づくため、営業部の存在目的は、1人でも多くの子供たちと親御さんに、将来のグローバル社会の展望と世界平和に資する人材育成の大切さや可能性について広めることである。そして今期営業部は前年実績を鑑みて前年比110%の新規顧客へのサービス提供目標として、私たちの目的に近づこうと思う。そのために、訪問営業課では年間5000件の訪問を達成するつもりだ。

 そこで販売促進課のあなたには、訪問営業課がその目標を達成できるように、私たちのサービスの素晴らしさを多くの人に体験してもらえる機会を提供してほしい。具体的には年間50本のイベントを企画運営してほしい。あなたの活躍を通じて、営業部が、そして会社が目標をクリアし、会社の目的に近づけるよう、力を発揮してほしい」

 単に「売るため」という目的ではなく、このように他者貢献に対する期待は、モチベーションを高める要素となります。

論理面

 論理面では、自分に課せられている仕事の目的や目標が、上位者の目的目標に連動していることや、自分の評価に結びついていることがポイントです。

 上述の例でも、販売促進課社員の仕事の目的目標が、上位者や会社の目的目標と連動していることが分かります。自分の仕事の結果が全社的にどのような影響があるのかが分かることで、本人の仕事に対する責任感が醸成されることになります。

 上述の例を整理すると次のようになります。

目的・目標ブレイクダウン例

 また、本人が仕事の目標を達成することによりどんな評価がなされるのか、という部分も大切です。これについては人事制度や目標管理制度など、制度上の仕組みが必要な分野になります。

 人事制度については人事制度で詳しく解説しておりますのでご参照ください。

 

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