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基本給の代表的な4つのタイプ

本給の代表的な4つのタイプ

本給の代表的な4つのタイプ

基本給の構造

 社員の昇級(等級が上がること)時に、いくら、どのように賃金が上昇するのかを決めることは、総額人件費管理とモチベーション管理の視点から大切な事です。ここでは代表的な基本給の構造である、「シングルレート」「「等級号棒方式(レンジレート)」「評価替方式」「スライド更改方式」をご紹介します。

シングルレート

 シングルレートとは古い職務給に見られるタイプです。1等級につき1つの賃金が決められており、その等級にいる間、定められた基本給がずっと適用されます。等級が上がると新たな等級に設定された基本給が適用されることになります。

 非常にシンプルで分かりやすいのが特徴ですが、その等級に居続ける限りずっと給与は変わらないため、同じ等級内での社員の評価を賃金に反映できずモチベーションに影響が出る可能性があります。また、それを解消するために等級数を増やすと職務基準書が複雑になったり、評価が難しくなります。

シングルレート

等級号棒方式(レンジレート)

 毎年の成績で号棒がアップするタイプです。それぞれの等級を数十段階の号棒に分け、評価や在籍年数によって号棒がアップしていきます。同じ等級内でも号棒が上がれば給与もあがります。そして評価制度で定められた昇級(等級が上がること)要件を満たしたときに等級が1つ上がり、新たな等級内で評価や在籍年数等によって号棒がアップしていきます。

 公務員の給与テーブルなどに見られるタイプで、比較的一般的なタイプの方式です。

等級号棒方式(レンジレート)

評価替方式

 毎年の成績による評価替えで基本給がアップダウンするタイプで、インセンティブ要素の高い方式です。毎年評価替えが行われ、過去の評価を引きずらない運用となります。

 号棒方式のように定期昇給しないため、総額人件費をコントロールしやすい特徴があります。また従業員本人の努力が反映されやすいため、優秀な人材は短期間で昇給するため、モチベーション管理にも適しています。また号棒制に比べて個人格差を大きくしやすく、給与の逆転もさせやすい制度です。

 業績主義、成果主義的な側面が強く押し出される制度ですので、先程申し上げました通り人件費管理とモチベーション管理に有効です。しかし一般社員にこの方式を適用すると、結果を出さなければ昇給できないため、場合によってはモチベーションダウンの影響が出る可能性もあります。

 運用方法としては、一般職群に対しては等級号棒方式(レンジレート)で少額ながら定期昇給する方式を適用し、業績責任を負う管理職群に対しては評価替方式を適用して、業績との連動性を高めるというものがあります。

評価替方式

スライド更改方式

 昇給のみでなく、降給もあるタイプです。毎年の評価により更改後の基本給が決定する部分は評価替方式と同じです。しかし、評価替方式は毎年の評価によって基本給が都度洗い替えされ、その翌年に引き継げないのに対し、スライド更改方式は評価によって上がった基本給を翌年に持ち越すことが出来ます。ただし、翌年の成績が低い場合は、持ち越した基本給の減額可能性があることに特徴があります。

 同一等級に長期滞留することが見込まれるものの長期間昇給を続けたい場合や、従業員の成績ごとに給与格差を徐々に広げていきたい場合に活用されます。

 設計方法は、まず同一等級内を複数のゾーンに分けます。続いて成績に応じたゾーン毎の更改額を定めます。更改額は、等級上限に近いゾーン(すなわち相対的に高い給与水準の従業員)の場合増加幅を小さくし、成績によっては降給する設計をします。そして等級下限に近いゾーン(すなわちお相対的に低い給与水準の従業員)では増加額を大きくし、降給は設けないという設計をすることが一般的です。

 総額人件費管理の面では、給与水準の高い従業員の定期昇給による総額人件費膨張を抑制する狙いがあります。モチベーション管理面では、良い成績を出し続ければ昇給が続き基本給は上がり続け、また成績が悪ければ基本給が下がりますので、インセンティブ性もあります。等級内での上限額に達すると等級が上がり、次の等級での新たな給与更改テーブルに基づき、毎年評価に基づく給与更改が行われます。

スライド更改方式

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