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    商品情報への消費者の関与度を高める方法

    高関与度商品の特徴

    ※当記事は、商品情報が消費者の「自分ごと」になるまでのプロセスをお読みになってからご覧頂くと理解が深まります。

     関与度は、商品や情報に対する消費者の興味関心度合いです。関与度は個々の趣味嗜好によって異なるのは当然ですが、一方で商品や商品カテゴリーの性質によって、消費者の関与度の高低が分かれています。

     次に挙げるの要素のうち、いづれかの要素が大きい商品は高関与度商品です。

    高価格

     住宅やクルマなどの高額商品です。消費者の購買行動を考えるの記事で、消費者が望む消費は「より良き消費」「後悔しない消費」だとお伝えしました。高価格商品は双方に大きな影響を与えます。高い買い物だからこそ自分が納得のいく住宅を購入したいですし、また、高額な支出の痛みを経験する以上後悔したくないと強く考えます。

     高価格商品を購入する際は、多くの情報を収集し、比較検討を行います。クルマであればメーカーや車種ごとのパンフでスペックや性能を確認したり、専門誌やネット情報を参考にします。その結果消費者は多くの知識を有することになり、慎重な購買を行います。

    多頻度購買

     頻繁に購買する商品は関与度が高まる傾向にあります。例えば毎日コンビニ弁当を食べている人は、コンビニ弁当に関する知識が増えます。知識が増えるとそれだけ自分自身の好みや判断基準が形成され、その基準に照らして商品を選択するようになります。

     一般的に多頻度購買商品は低価格です。したがって消費者が望む消費のうち、「後悔しない消費」への影響は少ない特徴があります。たとえ今日買った弁当の味が好みに合わなかったとしても「まあ500円ぐらいの話だろう」と考え、消費の痛みはそれほど感じないからです。したがって多頻度購買商品の場合、消費者は容易に他(社)商品を試すことができるため、頻繁なブランドスイッチ(乗り換え)が起こります。

     このブランドスイッチが発生しやすいという特性を逆手にとった事業展開が、サブスクリプションサービス(定額料金を支払うことで、一定期間のサービスが受けられることを保証するサービス)です。

     例えば珈琲のサブスクリプションは、消費者の嗜好に合わせて企業側から様々なフレーバーのコーヒーを定期的に提案・配送しています。

     敢えて消費者がブランドスイッチすることを想定して、他社商品へ浮気させるのではなく自社商品内でのブランドスイッチを自発的に促すことで、消費者との長期的な関係を築くのがサブスクリプションの特長です。

    社会的ステータス性

     外部の人間の目にさらされる商品は、関与度が高い商品です。代表的なものがクルマ、腕時計、宝石などです。例えば高級カーに乗っていることで、その高級カーの持つ社会的イメージが使用者にも付与され、「社会的地位が高そう」「資産を持っていそう」と本人のステータスに影響を与えます。

     かつては社会的ステータスというと上記のようなイメージが強かったように思いますが、近年では社会的ステータス性も多様化しています。例えば洋服の大量廃棄による環境汚染が問題になっている今、30年着回せる服飾メーカーの商品を積極的に着るファッションモデルの登場などです。

     特に近年では環境、教育、健康、ジェンダー平等など、持続可能な社会を目指す動きは社会的ステータス性を有するものとなります。より良き未来を残していこう、という風潮がステータスとして根付いていくことは、社会にも経済にも良い影響を与えるものと考えます。

    低関与商品を、高関与商品にスイッチする方法

     高関与度商品の特長を挙げてきましたが、これらの要素に該当しない商品、すなわち「価格が高くなく、購買頻度もそれほど高くなく、社会的ステータス性にもあまり影響を与えない」商品は低関与商品です。例えばフライパン、歯磨き、物干し竿など多くの日用品が該当します。

     低関与度商品は消費者の興味関心が薄いという意味で価格で選択されたり、イメージ広告や露出回数などで選択されがちです。つまり、深く考えて購入することをしない傾向にあるのです。いわば購買にあたって「感覚、イメージ、ブランド」などの要素が強くなるため、必然的にマス広告が打ててコスト優位性を発揮できる業界リーダー企業が優位となりがちです。

     しかし、低関与商品を高関与商品にスイッチすることは可能で、中小企業でも優れたアイデアで特定の消費者から高い興味を寄せられる商品を生み出しています。

    商品開発 

     商品開発時に消費者に参加してもらい、その声を反映させながら商品開発を行うことで、顧客の声を反映した商品づくりを行います。店頭などでも「主婦の声を反映させた商品」「○○さんとの共同開発」などのポップを見かけることもあります。その商品のターゲット顧客と同じ境遇の消費者や、若しくはターゲット顧客が憧れているオピニオンリーダーとともに商品開発を行うことで、商品を「自分ごと」と感じやすくなる効果があります。

    プロモーション(メッセージ)

     関与度の低い商品は、顧客は「イメージやブランド」で深く考えず購入するとご説明しました。そしてその場合は、マス広告やコスト優位性を発揮できる大企業が優勢になることをお伝えしました。

     では中小企業がどのようなメッセージを発信すればよいのでしょうか。

     関与度の低い商品に興味関心を持ってもらうということは、消費者にとってその商品又は商品カテゴリーが「自分ごと」となることです。消費者にとって商品が「自分ごと」となった時、初めて情報を収集し、比較検討するという高関与度商品に見られる消費行動を起こします。

     低関与商品が消費者にとって高関与商品となるには、消費者の根源的な欲求にフォーカスすることです。

     例えば物干し竿を例に挙げてみます。物干し竿を販売する時に、キャッチフレーズが「安くて頑丈」というフレーズでは、恐らく大手企業に負けてしまうでしょう。

     消費者のもっと根源的な欲求は何でしょうか?物干し竿を使うのは恐らく主婦の方が多いでしょう。そこで主婦の方々の根源的な欲求は何だろうか?ということを考えていきます。

     恐らく家族の健康や幸せ、あるいは自分自身が快適に暮らしたい、健康で長生きしたいなどの根源欲求があるのではないかと仮定できます。

     そのような欲求に対して訴求するメッセージを発信します。例えば「大切な家族のカラダを守る衣服だから、ポカポカ太陽の光で仕上げたい」というフレーズは、家族の健康を守りたいという根源欲求に訴求しており、そのフレーズの先をもっとよく読んでみたいと思わせるかもしれません。

     人間の根源的な欲求はそれほど多くないと言われています。キーワードとしては、「承認」「再生」「リラックス」「安心」「信条」「報酬」「将来の予想」「人生における役割」「愛」などです。

     ターゲット顧客はこれらのキーワードの何に対してどのように感じているかを考え、商品の便益と結びつけることで、消費者に「自分ごと」と思ってもらえるメッセージを発信することができます。

     どんな商品にも、必ず消費者の根源欲求に迫る便益があるはずです。それを根気よく探っていくことで消費者の関与度を高めることになり、消費者にとって自社商品が「オンリーワン」の存在になる可能性が高まります。


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