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    購買意思決定プロセス

    消費者の購買行動

     消費者は「より良き消費」と「後悔しない消費」を求めています。情報に初めて触れてから、最終的な結果である購買・再購買・推奨に至る過程において、消費者は商品情報、評判、試用を通じて情報を蓄積し、意思決定を行います。

     その過程は大きく2段階に分解されます。まず、情報を“自分ごと”と認識して記憶するまでの「情報処理プロセス」、そして購入を判断する「購買意思決定プロセス」です。

     当記事では、消費者購買行動の第1段階である「購買意思決定プロセス」についてお話を進めて参ります。

    ※当記事をお読みになる前に、消費者の購買行動を考えるをお読みになると、より理解が深まりますのでご参照ください。

    ※「情報処理プロセス」については下記の記事でご紹介しております。

    商品情報が消費者の「自分ごと」になるまでのプロセス

    商品情報への消費者の関与度を高める方法

    購買意思決定プロセス

     購買意思決定プロセスは、下図の消費者購買意思決定プロセスの赤囲いの部分にあたります。

    購買意思決定プロセス

    問題認識

     最初のステップは、消費者がニーズを感じ、問題を認識するところから始まります。ニーズには潜在ニーズと顕在ニーズがあり、多くのニーズは潜在化しており、本人に意識されていません。潜在ニーズが顕在ニーズになるのは、次のような時です。

    ・本人の変化の認識

    ・周囲の変化の認識

    ・商品の変化の認識

     例えば子供が生まれたのを機にワンボックスカーへ乗り換える必要性を認識するということが挙げられます。これは本人あるいは周囲が変化したことを認識したことにより、問題認識が始まったという例です。

     「情報処理プロセス」のゴールである「情報の自分ごと」というのは、変化に対して認識し始めることと言い換えることができます。例えば体重が多少増えているがさほど気にしていない消費者に対し、ズボンのボタンが閉まらなくなる動画を配信するなどすることで、変化への認識を促進することができます。

     変化を認識した消費者はその情報を「自分ごと」として保持、記憶し、次のフェーズである情報探索へと進みます。

    探索

     問題を認識すると、次に「より良き消費」「後悔しない消費」のために情報を探索します。情報探索には「内部探索」と「外部探索」があります。

    内部探索

     自分の記憶や経験に頼る情報探索方法です。既に自分が知っている知識、広告などで刷り込まれたイメージ、友人との会話などから、自分が記憶している情報を利用することです。

    外部探索

     新しい情報を探し、購買行動に活かす情報探索方法です。主に次のような情報源があります。

    個人的情報源 家族、友人、知人
    商業的情報源 広告Webサイト、販売員、パッケージ、ディスプレイ
    公共的情報源 マスメディア、SNS
    経験的情報源 製品の操作、試用

    商品の関与度と探索の関係

     関与度の高い商品や商品カテゴリーほど、知識の蓄積及び慎重な判断をくだすために、外部検索が重視されます。反対に関与度の低い商品や商品カテゴリーでは、消費者は探索コストを下げ、内部探索情報を購買行動に反映させる傾向があります。

    代替案評価

     情報探索で収集した複数の代替案の中から、スペック、価格、ブランドなどで比較検討し評価を行います。この代替案評価のフェーズで注意することは、必ずしも消費者は商品カテゴリー内で比較検討しているわけではないことです。

     例えば「体重を減らしたい」といっても、その手段としては「サプリメント」「運動」「食事療法」など様々なものがあります。もしあなたが痩身サプリを販売していた場合、同じ競合サプリとの競争に勝つことも必要ですが、他の手段と比較した場合の優位性についても訴える必要があります。

    購買

     情報探索、代替案評価を行い、いよいよ購買決定を行います。人の判断というのは必ずしも合理的なものではありません。そこには様々な感情、過去の経験が渦巻き、購買決定は複雑な様相を呈しています。購買フェーズにおけるポイントは以下のものがあります。

    意思決定方略

     消費者は、様々な視点から最も高い評価を下せる商品を購買することになりますが、その評価の基準や方法は人によって違います。例えばクルマを買う際に「とにかく加速が最も良いものを選ぶ」という人もいれば、「乗り心地、燃費、安全性などを総合的に判断したい」という人もいるということです。

     このような購買意思決定の判断基準や判断方法の違いを説明したモデルが意思決定方略です。意思決定方略では、次のように判断基準・方法を説明しています。

    感情依拠型 過去の経験から行為を強く持つ商品を選択
    連結型 評価基準それぞれに最低限満たすべき基準を置き、それを満たす商品を選択
    辞書編纂型 評価基準を重要度で順位付けし、順位の高い評価基準の評点で選択。評点が同準の場合、津次に重視する評価基準で選択
    EBA型 評価上、許容できないものを排除し、選択
    加算型 各評価基準の得点を加算

     クルマ購買時に、「デザイン」「安全性」「加速性能」「乗り心地」「燃費」という評価基準があったとします。

     連結型では、これらすべての評価基準の最低ラインを満たすクルマを選びます。

     辞書編纂型では、評価基準としてもっとも重視する「燃費」が最もよいクルマに絞り込みます。さらに、選ばれた車種同士で、次に重視する評価基準である「乗り心地」で判断し、最終的な購買するクルマを選びます。

     EBA型は消去法です。「安全性」が評価基準として順位が高い場合、安全性の評点を満たしていないクルマは全て対象外とします。そして次の評価基準でも同様に判断し、最終的に残ったクルマを選びます。

     加算型は、全ての評価基準の合計が最も高いクルマを選びます。

     感情依拠型は、最終的に自分が今まで乗っていたブランドで選んだり、特別な愛着で選ぶということです。

    他者の評価

     購買の決定要因として忘れてはならないのが、商品や商品を持つ人に対する他者からの評価です。例えば家族や友人、あるいは口コミサイトで購入検討商品の悪い情報を聞くと、購買への意欲が低下します。

     また、その商品を使用しているヒトに対する社会的評価も大きな影響を持ちます。「若いのに高級車に乗っていると、いい気になってる奴、と思われそうだから控えよう」とか「自分も出世したからそろそろ高級腕時計でも」といったように、その商品を持つ自分が周囲からどのように見られるか、ということです。

    購買の手間

     例えば購買するのに書類が非常に多い場合や準備に時間がかかるような商品の場合、購買の阻害要因となり得ます。

     特にECサイトでは、決済方法や手続き方法など一連の流れの中に消費者を混乱させるようなプロセスがあると、一気に成約率が落ちることもあります。ユーザーインターフェースは、このような視点から設計することが必要となります。

    購買後評価

     購買プロセスは、購買後の評価行動まで含めて考えます。消費者は購買前の期待に合致又はそれを上回れば満足を感じます。消費者自身の推奨は、何にも勝る営業トークとなります。消費者が積極的に発言できる仕組みをつくり、あわせて消費者の声を新たな商品開発やマーケティングに生かすことが大切です。


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