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中小企業のデジタルマーケティング事例

中小企業のデジタルマーケティング事例

中小企業のデジタルマーケティング事例

 中小企業におけるデジタルマーケティング施策例をご紹介します。

※当記事は、(一社)東京都中小企業診断士協会 三多摩支部の経営者向けコンテンツに執筆させて頂いた寄稿の一部抜粋です。

 楽器販売店「ハピネス」を例に、デジタルマーケティングを活用した集客例を見ていきましょう。なお、この例は実在企業の取り組み例を基にしたフィクションです。同地域、同名の企業とは一切関係ありませんのでご承知おきください。

企業情報

〈楽器店ハピネス〉

 従業員数13名、立川駅近くで楽器販売店を経営。主に鍵盤楽器、弦楽器、管楽器の販売やリペア、教室事業を行っている。少子高齢化のあおりで若年層の需要は減っているが、最近中高年の間で密かに楽器が流行っており、注目している。デジタルマーケティングを本格的に開始したことで、ターゲット顧客層の取り込みが加速している。

ターゲット顧客のペルソナ

 立川市で夫婦と長男3人暮らしのサラリーマンA氏50歳。仕事の責任は大きいが裁量もあるため、以前よりは時間をコントロールしやすくなった。今まで休日は子供の世話や家族サービスに充てていたが、最近は子供も大学生となり子育ても終わったため、自分の時間が取れるようになっている。そのため、かねてから憧れていたギター演奏に少し興味を持ち始めている。趣味は音楽鑑賞やアウトドアで、好きなバンドはサザンオールスターズ。海が好きで、夏になると愛車のランドクルーザーでサーフィンに出かける、ちょっと日焼け顔のアクティブな中年男性。

デジタルマーケティング施策

 お店の認知

 ある朝、A氏は立川から新宿までの満員通勤電車の中で株価、為替、経済トピックスなどをスマホ片手にニュースサイトで一通り確認し終えました。新宿駅到着まではまだ少し時間が余っていたため、フェイスブックアプリを開き、ビジネス仲間の投稿や企業の投稿、好きなアーティストの投稿などをスクロールしながら流し読みしていました。

 すると、スマホをスクロールしていく途中で「立川市で大人のためのギター体験 ハピネス」という広告(図表3-1)に気が付きました。かねてから少しギターを弾いてみたいと思っていたA氏はその広告をクリック、ハピネスのページに辿り着きます。そのページをスクロールしてみると、初心者かつ大人向けのギター演奏体験会のお知らせのようです。何となく興味はもったものの、もう間もなく新宿駅。途中まで読んだもののスマホを消してポケットにしまい、気持ちを仕事モードに切り替えました。

ディスプレイ広告1

 仕事で忙しくする中、ハピネスのことはすっかり忘れていましたが、1日の仕事を終え、翌朝も満員電車に揺られながら、いつものニュースサイトを眺めながら情報チェック。するとニュースサイトの1角に、昨日フェイスブックで見た「立川市 大人のためのギター体験 ハピネス」の広告(図表3-2)が出ていることに気が付きました。

リターゲティング広告

 

情報探索

 これはもしかして昨日見たギター体験の案内?と思いクリック。今回は新宿駅までまだ時間があったこともあり、しばらくハピネスのホームページを眺めていると、大人でも楽しめる体験会の様子や、参加者の声、大人のための楽器の選び方や練習の仕方などが豊富に掲載(図表3-3)されていました。興味をもったA氏はSNSでハピネスの評判を調べたところ、評価も高そう。早速、体験イベントの申込ページをクリックし、週末の午後に体験会に行くことになりました。

オウンドメディア

購入検討 

 体験会は時間予約の少人数制で行われ、プロの演奏を聴いたり、指導員が初心者の大人にもわかりやすく教えたり、ギターメーカーごとの特徴や選び方などを丁寧に教えてくれました。また、同じような大人のギター初心者同士で好きな音楽や趣味の話に花が咲き、A氏はとても有意義な時間を過ごしました。

 この体験会を通じてA氏のギターを演奏したいという気持ちは高まりましたが、決して安くはない買い物ですし、一応妻にも相談した方がいいと思い、購入や教室入会は思いとどまり、いったん持ち帰ることに。親切に対応してくれた店員が、ギターのお役立ち情報を定期的に届けてくれるとのことで、メルマガ登録(図表3-4)をしました。

メルマガ

購入 

 週が明けて相変わらず仕事で忙しくしていましたが、時々メルマガで届くギターに関するコラムや演奏動画を見ているうちに、やっぱりギターを始めてみたいと思うようになったころ、お得なセール案内が届いたため、店頭に来店。イベント時の店員ではありませんでしたが、前回話したことや好みの音、好きなアーティストなどの情報を店員同士が共有しており、的確なアドバイスをもらうことができたため、無事ギターを購入。またギターレッスンの方も合わせて申し込みをしました。さらに店員の勧めもあり、A氏はお店のLineに友達申請をしました。

再購入 

 購入してから1か月たった日のこと、ハピネスのLineから次のような連絡(図表3-5)がありました。「前回購入時から1か月経ちました。練習は楽しんでいますか?1か月経ち、弦が黒く錆びてきたのではないでしょうか?弦が錆びていると指が痛くなったり音が出にくくなります。イイ音で練習を楽しんでいただけるよう、オススメの弦を紹介します。また、弦の張替えサービスも無料で承っています」。リンクをクリックしホームページを見ると、ECサイトからの購入もできるようでした。ただ、初心者のA氏は弦の張替え方に自信がなかったため、直接店頭に行って弦を購入し、張り替えてもらいました。

ライン

推奨 

 3カ月練習し、1曲仕上げることが出来るようになったタイミングでお店の店員から「ステージで演奏しませんか?」という声がA氏にかかりました。A氏は初めての本番で緊張しましたが、とても良い気分を味わいました。お店のフェイスブックでその様子が投稿され、A氏もその投稿をシェア(図表3-6)。A氏の地元の友人や音楽愛好仲間の間に、ハピネスの情報が拡散しました。(終)

FB

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