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    ストアコンセプト

     小売業やサービス業にとって、お店の存在意義である「ストアコンセプト」を明確にすることは、非常に重要と言われています。ストアコンセプトとは何なのか、そのメリットや作り方について考えます。

    サマリー

    1. ストアコンセプトは、販売における全ての活動の根幹を成す抽象的な概念です。
    2. ストアコンセプトとは、我が社は「誰に(顧客)」「何を(提供価値)」「どのように(提供方法)」を明確にしたものです。
    3. ストアコンセプトを確立することで、「顧客をお店に引き寄せる強力なメッセージとストーリー」を構築でき、「競合他社との差別化ポイント」を明確にすることが出来ます。また、具体的販売施策を立案する際の判断基準が明確になります。
    4. ストアコンセプトを作成する際は、「ターゲット顧客」「競合他社」「自社の経営資源」という3つの視点から考え、策定します。

    ストアコンセプトとは

     ストアコンセプトとは、販売における全ての活動の根幹を成す抽象的な概念です。作成の仕方は様々ですが、最終的には次の3点を明確にしたものがストアコンセプトとなります。

    ストアコンセプト

    1. 誰に:お店にとってのターゲット顧客は誰か?
    2. 何を:ターゲット顧客に対して、お店はどのような価値、すなわち顧客にとっての満足・メリット・不便さの解消を提供するのか
    3. どのように:お店が提供する価値を、どのような商品、価格、販売方法で提供するのか

     これら3つを文言化したものがストアコンセプトです。

     例えば高級輸入車を販売するヤナセは「クルマは作らない、クルマのある人生を作っている」という理念を掲げています。ヤナセHPに紹介されているトップの表明を解釈すると、

    1. 顧客:車の運転に喜びを感じる顧客層
    2. 何を:ライフスタイルに合わせたクルマのある人生を
    3. どのように:100年の歴史で培ってきた技術・サービス力・利便性の高さで

     凡そこのようになるのではないかと思います。

    ストアコンセプトを明確にするメリット

    顧客を引き寄せる強力なメッセージ・ストーリーを構築できる

     ストアコンセプトを明確にすることは、ある顧客層に「積極的に選ばれる」お店になる第一歩となります。顧客が心理的に求めている満足感、上記の例ではクルマの運転を楽しみたい、という満足感の他にも、クルマとともにライフスタイルを謳歌したい、という欲求にも応えているように思います。

     クルマに対してそのような価値観を見出している顧客層に対して深く刺さるコンセプトを策定することで、顧客の興味を引くとともに、お店のイメージやブランドを構築することにも繋がっていきます。

    競合他社との差別化ポイントが明確になる

     人口が減少を続ける中で多くの業種では「買い手市場」となり、限られた顧客数を奪い合うゼロサムゲームが激化しています。ストアコンセプトが不明瞭で競合他社との「違い」が顧客から分かりにくい場合、その競争の行き着くところは熾烈な価格競争です。ストアコンセプトがあることで、特定顧客にとってのオンリー1のお店となる基礎ができ、競争に巻き込まれにくくなります。

     競争回避はお店が適正な利潤を得ることに繋がります、そして、その利潤をサービスや商品品質の向上に投資し、更なる顧客満足度の向上と利潤の獲得、という好循環が生まれます。

    販売活動における具体的施策を考える際の軸(=判断基準)が明確になる

     ストアコンセプトは販売活動における軸、すなわち判断基準になります。軸があることで、販売に関わる様々な活動、例えば品揃え、仕入れ、価格設定、Webコンテンツ、広告、イベント、店構え、備品や装飾品、接客品質、サービス品質などについて、どのような方針で作り上げればよいかが明確になります。

     それらあらゆる販売活動が、ストアコンセプトのもとで一気通貫したストーリーを持って構築されていると、顧客にとって筋の通った偽りのない企業イメージが醸成され、ブランド力、信用力の向上につながります。

     ある企業様は付加価値が高くアフターサービスレベルも高い商品・サービスを扱っている企業様でしたが、Web上のコンテンツはそれがほとんど伝わっておらず、むしろ低価格重視のようなデザイン・コンテンツとなっている状況でした。

     これに対してストアコンセプトを策定し、Webコンテンツもコンセプトに乗っ取ったものに作り直し、運用面においても常にコンセプトを意識したコンテンツ作成が出来る環境に改善したところ、アクセス数や来店者数が増加しました。

     やはりストアコンセプトが明確になり、それが販売における活動全てにおいて共有され、反映されているような状況を作ることが、顧客から選ばれる大切な事だと思います。

    ストアコンセプトの作り方

     ストアコンセプトを作るには、次の3つの視点が必要です。

    ストアコンセプトを作る3つの視点

    1. 顧客:ターゲット顧客が誰か、を特定します。市場調査や顧客分析、顧客インタビューなどが主な実施項目です。これはストアコンセプトの「誰に」「何を」の部分に関わってくるものです。
    2. 競合:どこが競合他社で、どれくらい自社の業績にインパクトがあるのか、を把握します。競合店調査のほかに業界全体の分析も行います。これは「誰に」「何を」「どのように」全てに関わってくるものです。
    3. 自社:自社の経営資源を分析します。ヒト、モノ、カネ、情報の中でも、特に重要視されるのが情報資源です。これは「どのように」の部分に関わってくるものです。

     ポイントは、「何を(提供価値)」は「自社」側から決めるのではなく、「顧客」側から考えるということです。なぜなら商品やサービスは全て顧客が欲求を満たすため、あるいは不満を解消するために購入するものであり、顧客が望んでいるものは自社の中にはなく、顧客の心の中にあるからです。

     これら3つの視点を丹念に分析した後、組織でディスカッションを行い、ストアコンセプトを策定していきます。

     ストアコンセプトは、小売・サービス業を営む企業様にとって、販売における全ての活動の根幹を成す重要な概念です。また、これから起業されたいという方にとっても、ぜひ考えて頂きたい重要事項ですので、ご参考頂けたら幸いです。


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