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     コミュニケーションスキルのひとつとして、「チャンクダウン」「チャンクアップ」という技術があります。主にコーチングやファシリテーションで使われる技術ですが、商談や社内コミュニケーションなど様々なシーンで活用することができます。

     議論の対立や停滞はあらゆるビジネスコミュニケーションの場で発生します。こんな時にチャンクダウン・チャンクアップという技術を使うことで、状況を打破できることがあります。優秀なファシリテーターや営業マンはすべからくこの技術を駆使しています。

    チャンクとは

     チャンクとは「大きなかたまり」という意味があります。コミュニケーションにおけるチャンクとは議論の「具体⇔抽象」の程度を表します。

    チャンク

    チャンクダウンとチャンクアップ

     チャンクダウンとは議論の内容をより具体化することです。「5W2H」を明らかにしていくことで視野を絞り込み、「起きている事実」や「具体的な対策」を明確にします。つまりチャンクダウンの目的は「具体的な行動を決める」ということになります。チャンクダウンの質問を投げかけることで、質問者は具体的な情報を入手でき、回答者側はより具体的に考えることができます。

     チャンクアップとは、議論をより抽象化する時に用います。議題の目的や意義を確認し、全体の方向性を統一します。チャンクアップにより、関係者のモチベーション向上や意識の統一を図ることができます。質問者側は回答者の意図やチームの目的共有が図れているかを確認できたり、回答者側は自身の行動の意味や目的について改めて認識することができます。

    質問方法

    チャンクダウン、チャンクアップの例は次のようなものです。

    チャンクダウン チャンクアップ

    ・それはいつですか?

    ・それはどこでですか?

    ・何をやりますか?

    ・誰が?

    ・どのように?

    ・いくらですか?

    ・それをやる目的は?

    ・なぜやるのですか?

    ・それから得られるものは?

    ・何を成し遂げたいのですか?

    ・どんな状態になれば理想ですか?

    ・ありたい姿は?

    具体例

     販売部の売上を上げる、という議題についてチャンクダウンとチャンクアップ例をご紹介します。販売部長が販売1課と2課の責任者AさんBさんを集めて3人で議論している場面です。

    部長:販売部の売上をあげる方針について議論しよう。まず、売上が下がった要因は何?(チャンクダウン)

    A:売上不振の原因は定番品Xの販売数量が落ちたことが最も響いています。

    B:みんな新商品Yの販売に力を注いだためXの数量が落ち、しかもYも思うように売れなかったため、結果的に売上がダウンしました。

    部長:会社の肝いりで始めたYだったが思うように売れなかったわけか。その原因は?(チャンクダウン)

    A:来店客数は問題ありませんでしたが、やはり価格の面で渋るお客様が多かったです。

    B:当社商品群の中ではかなり高価格なため、販売員からも「売りにくい」という声が多発しています。正直私自身も、Yの販売にはかなり苦労しており、X商品の販売にシフトした方が業績にはいいのではないかと思っています。

    部長:なるほど、では我が社が新商品Yを導入した背景は何だっただろう?(チャンクアップ)

    A:エリアの人口動態の変化や競合Zに対し、当社の強みをふんだんに活かせる、かつ高い利益率を確保できるとの判断のもと、導入しました。

    B:たしかにそうでした。今後開拓するべき顧客層のニーズに、もっとも当社らしく応えられる商品です。

    部長:つまりY商品とはどんな存在?(チャンクアップ)

    B:今後の社運をかけた最重要商品です。

    部長:そうだね、同時に、この商品を担うAさんBさん君たちの現場リーダーとしての価値が試されている、というわけだね。

    B:はい、やはり売上不振を脱却するにはY商品を高値でも選んで頂けるよう、強力に販売推進していくべきと思います。

    部長:では、どのように販売推進していこうか?(チャンクダウン)

    A:ターゲット顧客への価値の伝え方を工夫しなければならないと考えます。例えば・・・

     

     このようにチャンクダウンとチャンクアップを組み合わせることで、全体の方向性の統一やモチベーションの向上を図り、問題の真因訴求や行動施策を立案することが可能となります。実際の運用ではチャンクダウンよりチャンクアップが難しく、重要になります。

     前述の例でも、既存商品Xと新商品Yでどちらを重視することが売上向上に良いか、という場面でAとBは意見が割れていましたが、チャンクアップの質問で新商品Yの存在意義に改めて立ち返ったことで、何が本質的に重要なのかの共通認識を持つことに繋がりました。

     チャンクダウンとチャンクアップを上手く使い分けることで、モチベーション向上を図りながら、共通目的の共有から具体的対策とその実施方法まで一連の連鎖を感じられる議論が可能となります。

     


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