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コンサルティング型の新規事業を考える

コンサルティング型の新規事業

コンサルティング型の新規事業

コンサルティング型新規事業の可能性 

 新規事業を立案する際に候補として挙げて頂きたい事業として、コンサルティング型事業があります。

 情報化社会の中で、他で手に入らない情報や実績に基づいた情報の価値は益々高まっています。また、スポーツ界では当たり前だったコーチングといった概念がビジネスの世界にも一般的なものとして広がり、夢を実現したい方々の技術面、メンタル面、運営面に伴走しながら支援を行う伴走型コンサルティングも一般的な概念となりました。

 このような背景から、「新規事業として何かネタはないだろうか?」と思案する際に、自社がそれまでに培ったノウハウや情報を提供するという、コンサルティング型新規事業の可能性を検討してみるのも一案です。

 例えば

・飲食店が経営ノウハウを強みとして、飲食起業希望者のスタートアップを支援する

・家具卸売会社がマーケット全体の知見を活かして、小売店向けの店舗開発やマーケティング代行サービスを行う

・健康食品製造会社が健康食材や成分知識を活かして、カスタマー向けの健康料理講座を行う

・ウェブ制作会社が集客面の知見を活かして、マーケティングコンサルティングを行う

 など、自社の強みを活かした「ノウハウ」をどんな顧客に展開できるかを議論してみることで、思わぬアイデアに出会うこともあります。

コンサルティング型新規事業の魅力

 コンサルティング型事業には次のような魅力があります。

・顧客に感謝される

・費用(初期投資)がかからない

・ビジネスモデルに広がりがある

 まず、コンサルティング型事業は顧客からの感謝がダイレクトに伝わります。ある程度の期間をかけてサービスを提供し続けるという特性があるため、顧客の課題を解決していく過程で強い信頼関係が築かれます。売上という金銭的報酬ももちろんですが、何より顧客からの感謝をダイレクトに受け取れるというメリットは、コンサルティング型事業の大きな魅力です。

 続いて、コンサルティング型事業は極めて低い投資で始めることができます。コンサルティングの商材となるノウハウや知識は、既に会社の中にストックされているわけですし、店舗や仕入れへの投資を行う必要がないため初期投資を抑えることができます。もちろん既存とは別の販路を開拓するのであれば、それなりの販路開拓費用は発生しますが、それでも工夫次第でかなりコストを抑えた販路開拓を実現できます。

 さらに、コンサルティング事業にはビジネスモデルに広がりがあるというメリットがあります。対面による直接的なコーチングスタイル(利幅重視)もあれば、セミナー形式で複数人へのティーチングもあり、さらにそれらをDVDや書籍等で商品化(数量重視)するなど、様々な発展可能性があります。

 反面、デメリットとして大きいのは「ノウハウの流出」と「サービス開発の難易度の高さ」でしょう。

 ノウハウが流出することで競合他社が力を付けることもありますし、既存事業がターゲットにしている顧客や流通チャネル(例えば卸売業が顧客としている小売業の顧客をターゲットとするなど)を相手にする場合、既存事業とのカニバリゼーション(共食い)が発生する恐れがあります。

 また、サービスは目に見えない、品質がバラつく、生産と消費が同時に行われる、などの特性があるため、その価値を伝えるには既存事業とは違った工夫が必要です。サービスを見える化するための一例はこちらの記事で紹介しておりますのでご参照ください。

 コンサルティング型事業には様々な可能性があります。既存事業である程度の成果を残しておられるならば、その成功ノウハウは他にはない強い武器となっているはずです。ぜひ、その情報資源を活かせるターゲットはいないか?どのようにマネタイズできるだろうかを考えて頂ければと思います。

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