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売上・利益増加の仕組みをつくる

6つのサービス品質要素

6つのサービス品質要素

 サービス品質は目に見えない無形資産です。したがってサービス品質を生み出しているメカニズムは外部からは見えにくく、マネされにくい特徴があります。メーカーや卸・小売業などモノを扱う企業であっても、サービスの拡充や品質向上が他社との差別化を生み出します。

 サービス品質を高めるためには、「正確性・迅速性・柔軟性・共感性・安心感・好印象」という6つの要素について考えることで、抜け漏れなくサービス品質を高められます。また、自社の顧客を満足させて他社との差別化を図るためには、どの要素に注力すべきかが整理できます。

※「顧客はサービスを買っている (諏訪 良武 , 北城 恪太郎 )」 より

正確性

 狙った品質が狙った納期通りに達成されることです。

迅速性

 迅速性は他社との比較が容易にできます。また今後もますます利便性やスピードが速まる社会のなかで、提供スピードや回答スピードへの期待はますます高まります。

柔軟性

 様々なタイプのお客様の要望に応えられることです。柔軟性はその場にいるスタッフの力量に左右されます。また顧客の要望全てに応えることは非効率を生んだり、他の顧客に迷惑をかけることもあります。そのため現場のマネージャーや社員に対して、企業の方針や考え方への理解を促し、方針に沿った柔軟な対応ができるように教育することが必要です。

共感性

 お客様のニーズに寄り添い、信頼関係を築くためにも、感受性、傾聴力・観察力・想像力を磨きます。

安心感

 サービスは目に見えないため、顧客は不安を感じやすいものです。サービス提供者の落ち着きや信頼感、余裕さ、豊富な知識などで、安心感を醸成します。

好印象

 見た目や声のトーンなどの印象でサービス評価は変わります。挨拶や話し方、清潔感、その他にもサービスを提供する場所や設備の雰囲気なども、印象に影響を与えます。

業務プロセスとサービス品質

 サービスの品質とは、マーケティングミックスの「業務プロセス」に該当します。下図のようにサービスの提供プロセスを分解して、各フェーズで6つのサービス品質の何が重要かを洗い出し、サービス品質の強化と標準化を図ります。

 例えば上述は理容店での例になりますが、差別化軸として密着軸を取っている場合、座席への案内では安心感、相談フェーズでは正確性・柔軟性・共感性、施術フェーズでは正確性・安心感が重要な要素となります。

 例えば相談フェーズでは顧客ニーズを洗い出す質問事項をマニュアルとして用意し、隠れたニーズを拾い上げられるようにします。理容室に対して顧客が求めるのはカットだけでなく、気分転換、さっぱりしたい、リラックスしたいという心理的ベネフィットもありますので、それらの要望をコミュニケーションを通じて吸い上げられるよう、質問マニュアルの整備や傾聴力強化研修などを検討します。

 逆に差別化軸として手軽軸を取っている場合は、全てのフェーズで迅速性は重要な要素となるでしょう。座席への案内時にいかに待ち時間を減らすか、施術時間を短縮するには?会計時間を短縮するには?このように、業務プロセスのあらゆるフェーズでマストとなるサービス品質要素を徹底的に高めることを考えることで、差別化された強みを発揮することができます。

※参考記事:差別化「3つの軸」

 自社に合ったサービス品質表を作成し、業務プロセスとサービス品質のマトリックスで差別化ポイントと強化ポイントを明確にすることで、取り組むべき改善領域が見えてきます。

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