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変革の着実な進歩を実感できる仕組みづくり

Q. 新たな市場への進出を契機に、管理職の再育成や営業スタイルの改革に取り組んでいます。ようやく軌道に乗ってきたところだったのですが、最近管理職は「変革の実感が感じられない」ようで、やる気が低下しています。何が問題でしょうか?

A. 組織を作り変えていくには大きなビジョン(目標)を掲げ、組織の到達点を魅力的に示すことが必要です。新たな成長戦略の実行や組織風土の改革となれば、数年単位の長い目線でビジョンを描くことが求められます。組織メンバーには、それまでの通常業務とは異なる活動への取り組みが発生します。変革に協力的で意欲のある人間であっても、慣れないルートと装備で険しい山を登り続けるのは大変なことです。描くビジョンがどんなに素晴らしくても、数年先の姿を常に意識して変革に邁進するのは並大抵のことではありません。また、変革に対して懐疑的で抵抗を示す人も必ず一定数おり、組織内には常に元の状態に戻ろうとする引力が働いています。この状態が続けば、意欲的な人でもモチベーションが下がり途中で変革を諦めてしまうことや、抵抗者の引力に組織全体が引っ張られて過去の状態に逆戻りしてしまうことがあります。
 そうならないようにするには、変革プロセスにおいてマイルストーンを細かく設定し、定期的な実績評価を行い、変革が着実に成果として表れていることを実感できる仕組みが必要です。通常の業務における進捗管理と同じように、例えば4半期、1か月ごとに変革達成基準を定めておき、プロジェクトリーダーや経営層が変革を評価します。
 例えば新市場開拓であれば、商品開発や市場セグメンテーションやテストマーケティングなど、本格参入前にやることが色々とありますが、商品開発はいつまでにいくつの開発を行う、テストマーケティングの実施時期や目標を定めるなどです。また管理職の再教育とのことですが、これも身に付ける能力を評価できる基準を予め策定しておき、定期的に定量評価できるようにしておくと良いでしょう。このような進捗評価ができる仕組みがあれば軌道修正に向けた改善もやりやすく、実際に成果も出やすくなります。
 このようなマイルストーンでしかるべき評価が行われることで、変革の成果を実感でき、モチベーションも高まります。また社内に変革が着実に進んでいることを発信することで、抵抗者にも変革への理解と意欲が高まる効果が期待されます。変革は長い道のりを要しますが、短期的な成果を追求することや、その成果を見える化することも大切です。 

 

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